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イタリアワイン豆知識

イタリアワイン  格付け

イタリアが、フランスのAOC(1935年制定)に倣って、

ワインを法的に特定し整備したのは1963年で、

「DOC」が定められた。1980年に、「DOC」の上位に「DOCG」を設けた。

基本的に、「DOCG」「DOC」「VdT」の3つにクラス分けがなされた。

そして、近年、VdTの上位に、生産地の表示を義務付けた「IGT」を新設した。

DOCG

(Denominazione di Origine Controllata e Garantita)

統制保証原産地呼

DOCワインの上位に位地するDOCGワインは、

DOCワインの中で「格別に評価の高い」

ワインが持つ権威を 国が保証するもので、

必ずしも、一般的に言う「力強い偉大なワイン」 に限らない。

「ワインに歴史と伝統があり、自然と文化と結びついていて、

かつ内外での評価が高い」と言うことが条件である。

DOCGワインには瓶の頭に検査に合格したことを示す

公式シールを貼ることになっている。

DOC

(Denominazione diOrigine Controllata)

統制原産地呼称

DOCワインは、産地と使用品種が限定され、

生産量も制限規定がある。

醸造方法や熟成期間に加え、 色調,香り,味わい,

アルコール含有量,酸度,その他の

基準が定められている。

2006年現在、322のDOC地域が認定されている。

個々のDOCの規定の詳細は、

その地域の生産者たち(品質保護協会等)によって決められ、

その案がローマにある国立原産地呼称委員会に提出され、

委員会によって審議・決定される仕組みになっている。

イタリアで生産されるワインのうち、

DOCGとDOCワインの占める割合は29%。

IGT (Indicazione Geografica Tipica)

地域特性表示ワイン

1992年に新設された分類で、フランスの

「ヴァン・ド・ペイ」に相当する。

ラベルには使用されている品種と生産地が表示される。

VdT (Vino da Tavola)

テーブル・ワイン

VdTは、瓶詰時において,その使用品種,収穫年,原産地の

表示の必要のないのもで、 EUで認められた品種で、

アルコール度が9%以上であれば、何処のブドウを使ってもいい。

とくにDOC申請をしないワインは、

全てこのクラスに分類される。

イタリアワインの種類

ワインの「質」による分類 (ラベルに明示されている)

ワインの分類は、その色調によって、

赤ワイン(Rosso-ロッソ)、 ロゼ・ワイン(Rosato -ロザート)、

白ワイン(Bianco-ビアンコ)に分けられ、 それに、

発泡ワインを加えて4種に捉えるのが一般的。

RISERVA(リゼルヴァ)

「リゼルヴァ」の付かない通常のワインより、 アルコール度数、

熟成期間を超えたワインで、 規定により、その度数・期間は定められている。

通常のワインより当然上質であり、上級酒を意味する。

DOC(G)ワインには、大半がこの「リゼルヴァ」の付くワインと

付かない通常のワインと2種類がある。

SUPERIORE(スペリオーレ)

ほぼ、同様の意味を持つものと理解して大きな間違いはない。

1992年の新規定により廃止の方向にある言葉である。

分かり易い例として、ヴェネト州の「バルドリーノ」はDOCだが、

「バルドリーノ・スペ リオーレ」の方はDOCGで、

法的にも上級に格付けされている。

CLASSICO(クラツシコ)

古くからそのワインを生産していた特定の地域を言い、

この語の付くワインは、付かないワインより一般的には

上質と捉えることができる。

よく目にするワインの例として、「キヤンティ」と「キャンティ・クラッシコ」。

造り方による分類を紹介。

PASSITO(パッシート)

収穫したブドウを陰干しにして 糖度を高めてから醸造するワイン。

一般的には甘口ワイン。

RECIOTO(レチョート)

パッシートと同様に、収穫したブドウを陰干しにして造るワイン。

レチョートとはブドウの房の肩の甘い部分、

あるいは耳たぶの固さに陰干しするなどの意味から

名づけられたといわれる。

ソアヴエ、ヴァルポリチエツラ、ガンベッラーラなどの品種に使用する。

VIN SANTO(ヴィン・サント)

ヴィーノ・サント(vino Santo)とも呼ばれる。

ブドウを収穫した後、ワラの上で数カ月乾燥させ、

干しブドウになって糖度が高まったところで果汁を搾り、

発酵させ密閉した樽で熟成させたワイン。

トスカーナ州で多く造られるが、 トレンティーノ地方でも造られる。

トスカーナ州ではトレッビアーノ種が主体だが、

トレンティーノではノジオラ種を使用する。

LIQUOROSO(リクオローゾ)

モスカート種、マルヴアジア種、アレアティコ種など

アロマティックなブドウの品種にアルコールかブドウの蒸留液、

凝縮したモストなどを加えて造る。

普通17.5度程度のアルコール度数だが、

15~22度に規定されている。

CHLARETTO(キアレット)

チエラスオーロ(Cerasuolo)とも呼ばれる。

赤ワインと同様の醸造工程で発酵の途中で

果皮を取り除いて造られるロゼワイン。

北イタリア、ガルダ湖周辺のワインがよく知られている。

AROMATIZZATO(アロマティッザート)

混成ワイン。ワインにアルコール、砂糖やハーブ類を加えたもの。

アルコール度数は21度。

以下ラベルに、

ヴィーノ・アロマティツザート<VINO-Aromatizzato>

ヴエルムト<Vermut>

アペソティーヴォ・ア・バーゼ・ディ・ヴィーノ<Aperitivo a Base di Vino>

ヴィーノ・キナート<Vino Chinato> のいずれかの表示をしなければならない。

NOVELLO(ノヴエツロ)

イタリアにおけるヌーヴォーワイン(新酒)。

ヴィーノ・ジョーヴァネヴィーノ・ヌオーヴォ<Vino Nouvo> などとも呼ばれる。

フランスより10日ほど早い11月6日解禁となる。

DOCに規定されているものもあるが、そのほとんどはテーブルワイン。

造り方には炭酸ガス浸漬法と低温発酵法がある。

発泡性ワインを紹介。 弱発泡性ワインと発泡性のワインに分けられる。

FRIZZANTE(フリッツァンテ)

ガス圧が、セ氏20度で、1~2.5気圧の弱発泡性のもの。

SPUMANTE(スプマンテ)

ガス圧が、セ氏20度で、1~2.5気圧の弱発泡性のもの。

造り方によって 瓶内発酵〔シャンバーニュ法〕によるものと

タンク内発酵〔シャルマー法〕によるものとに分けられ,

前者の場合は、 ラベルに

<メートド・クラシッコ・シャンプノワ- Methode Classico Champenois>と表示する。

*フリツツァンテもスプマンテも天然発酵のものとガス添加のものとがある。

SECCO (セッコ)

辛口。残糖分が0~4g/リットル

BBOCCATO (アッボッカート) 薄甘口。

残糖分が4~12グラム/リットル

AMABILE (アマビレ) 中甘口。

残糖分が12~45グラム/リットル

DOLCE (ドルチエ) 甘口。

残糖分が45グラム/リットル以上

イタリアワイン豆知識

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